僕はもともとストレス耐性があるタイプらしい。
新卒で入社した会社の人事トップの方に聞いたのだが、僕は「採用試験を受けた人の中で、一番ストレス耐性が高かった」という理由で採用に至ったそうだ。
自分なりには当時あまり納得していなかったが、今思えば、我慢強かったり、何かあっても「ま、いっか」と言った風に無理やり気にしないこともできる面がそう見えたのかなと思う。
しかし、本質的には、我慢強いと見られる部分も、ただ、「弱っているところを見せるのが、かっこ悪いから」とか、「他人から見てどう思われているか」を人一倍気にするタイプだからだけなのかもしれない。
「ま、いっか」と気にしないふりをしていても、本当は非常に強いストレスを押し殺しているだけであって、メンタル的には大きなダメージを負っているんだと思う。
そして、そのストレスを発散するために、僕の場合は酒に逃げてしまい、アルコール依存症になってしまった。
なので、「一番ストレス耐性が高い」というか、ただ我慢してストレスを溜め、ストレス解消のために酒で体を壊しているだけに過ぎなかった。
アルコール依存症を克服した今、一時は「一番ストレス耐性が高い」と評された僕は、「ストレスフリー」の大切さを身にしみて実感している。
そして今の僕は、割とストレスフリーな生活を実現できている。
そこで、なぜストレスフリーになれないのか・その原因、ストレスフリーであることの重要性、ストレスフリー状態になる方法、を考察したいと思う。
なぜストレスフリーになれないのか。ストレスを抱えてしまう原因
人は誰でもストレスを抱えてしまう。
学校生活、仕事、人間関係、恋愛、夫婦関係、家族関係、孤独、お金。これらがストレスの原因になることが多いと思う。
遊びでさえ、失敗するとストレス。
例えばゲームがうまくいかないなど。
適度なストレスが楽しいならやればいいが、遊びでストレスを溜めても意味がないので、過剰にイライラしたりストレスがかかるならやめた方がいい。
達成感が楽しい場合も多いので、それが好きならやればいい。
無駄にストレスがかかることで、自分でやめられることは、やめてしまえばいい。
仕事も同じだ。
嫌なら辞めて、違う仕事に就けばいい。
ストレスが少ない仕事に転換できる努力はする必要があるかもしれないが。
今の仕事でストレスがあっても、我慢できる程度なら、我慢するのもいい。
フリーランスや個人事業でやっていけそうならそれでもいい。
死ぬほど嫌なら辞めたっていい。仕事辞めても死にやしない。
過剰にストレスを抱えて生きていく方が、良くない。
職場の人間や友人、恋愛、家族などでストレスがある場合、これらをひっくるめて人間関係とすると、人間関係でさえも、嫌なら、やめてしまえばいい。
人間関係が嫌なら、嫌いな人と関わらなければいい。
ストレスなく付き合える人が、どこかにいるかもよ。
いなかったらいなかったで、一人で生きて行けばいい。
孤独が嫌なら、合う人を見つける努力をする。
僕は友達が嫌いではないから切り捨てたりはしないけれど、どうしても比べてしまうような友人とは、あまり関わらなくなった。
付き合っていてストレスがかかってしまう恋人とも別れた。
それでストレスなく、メンタルも安定しているならそれでいいんじゃないかと思っている。
だが僕は孤独は苦手で、孤独がストレスになってしまうので、最低限の友人やコミュニティとの関係は持ちつつ、他人を気にしないで生きるメンタル状態を保っている。
ストレスフリーであることの重要性
当たり前すぎるが、ストレスフリーだと心身共に健康になれる。
また、それと相まって、幸福感を得られる。
変な強迫観念やプレッシャーから開放されて、自由になれる。
その「変な強迫観念やプレッシャー」というものは、自分が「こうでなければならない」とか「他人からどう思われるか」というような、固定観念や無駄なプライドなんじゃないかなと思う。
「こうでなければならない」ことって、世界に自分一人しかいなかったとしても、そう思うのだろうか?
もし世界に自分しかいないのであれば、必要のないと思えることであるなら、それは他人の目を気にしているだけである。
「人に自慢できる高級車に乗りたい」「最高級のタワーマンションに住みたい」「超高額ブランド物が欲しい」とか、誰かの目を気にしているから欲しているだけだ。
「他人の目なんて、どーでもいい」と思えたら、どんなに楽で幸せだろう。
ストレスフリー状態になる方法
人と比べない
メンタルを安定させてストレスフリーな状態を保つには、「人と比べない」ことが非常に重要だ。
人と比べている限り、いつまで経ってもその呪縛から逃れられない。
永遠にストレスとの闘いとなる。
「他人は他人、自分は自分。」と言葉で表すのは簡単だが、実際にその状態になるのは難しい。
家族や友人、芸能人や有名人などの全く縁もゆかりもない人間とも自分を比べてしまうことがある。
「あの人はいいな」「自分もあの人のような環境だったら」「幸運なあの人が羨ましい」「あの人は幸せそうなのに、それと比べて自分は」
「お金」もストレスや不安の大きな原因となる。
自分と他人を比べているから、お金のせいでストレスも増えるのだ。
成功している人やお金持ちを見ると、羨ましくなったり、妬んだり僻んで恨みを持ったりさえする。
失敗を願ったり、彼らが実際に失敗したりすると、鬼の首を獲ったかのようにネットなどで叩きまくる。
それによって自分には何のメリットもないのだが、自分から生み出したストレスを成功者にぶつけているだけなので、ただただ不毛である。
他人と自分を比べてしまう思考を持ち続けていると、たとえお金持ちになることがあったとしても、ずっと幸福感を得られないかもしれない。
「もっとお金が欲しい」とか「あれもこれも、まだまだ足りない」と、永遠に満足できない。
それはそれで、向上心の源や原動力となり、より成功したりプラスに働くことがあるという面もあるので、一概に悪いとは言えないかもしれないが。
ストイックに上を目指す起業家や、スポーツ選手なんかは、こういう気持ちは大事かもしれない。
ただ、そのような、後の成功者となる人間は、そもそも成功者を妬んだり足を引っ張ったりしないと思う。
そもそも、他人を目標やお手本に出来たり、それに向かって絶え間ない努力ができる人なんだろう。
もし、自分が他人を羨んだり、比べたりしてネガティブになったりするのであれば、人と比べることをやめるように思考を習慣付けた方がいい。
テレビ・ニュースを見ないようにする
テレビをつけると、ネガティブなニュースや逆に一転して芸能人や成功者の華やかな生活などで溢れていたりする。
ニュースもネットニュースで少し確認すればいいものの、テレビで朝から晩まで同じような話題を繰り返し取り上げて放送している。
まず時間の無駄という点と、キャスターやタレントの個人的な意見を永遠と聞き続けるのもどうかと思う。
例えばコロナの件に関しても、感染者数や政府の対応の悪さ、誰かの不祥事などを取り上げて、みんなでずっとあーだこーだ言っているだけであって、解決にもならないし、正直視聴者としてもどうしようもない。
その他、テレビでよくやる有名人の不倫騒動とかも、はっきり言ってどうでもいい。便乗して他人があーだこーだ言うのもお門違いだし、時間の無駄である。
テレビのニュースは視聴率をとるために、視聴者の不安を煽ったり、負の感情を逆なでする内容ばかりなので、見ていてもメンタル的に不安になったりするばかりだ。
また、芸能人や成功者の派手な生活や豪邸を紹介したりする番組もあるが、これもメンタル的にマイナスが大きい。
良いメンタルを保つためには「人と比べない」ことが重要であるが、芸能人の派手な生活や素敵なご自宅などを見せつけられてしまうと、どうしても「いいな」「羨ましい」とか、「自分と同い年や年下なのにすごいな。それに比べて自分は。。。」などと、無駄に他人と自分を比べて勝手にダメージを受けてしまう。
「他人は他人、自分は自分。」と完全に割り切れたり、「よし、自分も頑張ろう」とプラスに持っていければいいが、余計なところで比べてしまったり、実際に頑張っても追いつけない場合もあり、いつかその時に「やっぱり自分はダメだった」などと、自爆的にダメージを食らったりしてしまうこともある。
何度も言うがテレビは時間を無駄にするばかりか、負の感情を増幅するだけなので、意味がないどころかマイナスしかない。
また、テレビはCMで成り立っていて、物を買わせたりお金を消費させることが最大の目的なので、「あれも欲しい・これも欲しい」となってしまうことも良くない。
余計な物欲がある限り、いつまでもメンタルを安定させてストレスフリー状態になることができない。
生活習慣の改善。運動をする、睡眠、食生活を見直す。
生活習慣の改善。これは様々な要素が絡んでいる複合的なことなのだが、一つ一つ改善していけば、かなり効果があると思う。
運動をする
当たり前のようだが、運動をするとストレス発散になり、メンタルが改善する。
日光にあたることも非常に有効だ。
日光を浴びると「セロトニン」という物質が脳内で生み出されて自律神経が整うらしい。
日光を浴びるということと、運動を兼ねて、「散歩」は絶好のストレス発散・メンタル改善に役立つ。
毎日15分~30分くらい散歩をすれば十分だろう。
「散歩なんて…」と思う方も、騙されたと思ってしばらく続けて見てみると、効果が実感できると思う。
また、「筋トレ」も効果が大きい。
筋トレも「セロトニン」が分泌されるそうなので、ストレス解消に効果的だ。
さらに筋トレによってスタイルが良くなったりすることも、自己肯定感の向上に繋がるのでメンタル改善にとても役立つ。
また、筋トレは自分との闘いであり、人と比べることがない。
「あの人の筋肉はすごい」と思うことはあるかもしれないが、それによって僻んだり恨みを持つことはあるだろうか?
他人がすごいと思うなら、自分を鍛えて追いつくしかないので、結局は自分との対峙だ。
成功者には筋トレを趣味や日課にしている人も多いと聞く。
「あと一回」が持ち上げられるかどうか、踏ん張れるかどうかという精神力も鍛えられているだと思う。
ぜひ、ストレスを「筋トレ」にぶつけてみてはいかがだろうか。
睡眠をしっかり取る
そして睡眠をしっかり取ること。
人間は睡眠で自律神経やホルモンバランスや体調を整えることができるそうなので、しっかりと睡眠時間を取って、質の良い睡眠をすることが大切だ。
かといって、ストレスのせいでうまく寝付けないとか眠りが浅いなどということも多い。
不摂生で昼夜逆転してしまっているケースや、仕事で昼夜逆転している人もいると思うのだが、不摂生の場合には、なんとか「朝起きて、夜寝る」生活に戻した方がいい。
僕も、逆転しているから夜眠れないという状態に長い間なっていたが、お酒をやめる・毎日運動する・寝る90分前に38度~40度のお風呂に浸かる・寝る前にスマホやPCを見ない、などと制限をかけて、なんとか通常のサイクルに戻した。
日中に運動することで、自然と寝付きは良くなる。
明かりが気になって眠れない人は、遮光性の高いカーテンで部屋を真っ暗にすると良い。
子供の頃から寝付きが悪く、ずっと酒を飲まないと眠れないと思っていたが、今では眠れるようになった。
(とはいえ、今でも寝付きは悪いのだが)
そして太陽の光とともに起きる。
日光を浴びることが重要だ。
食生活を見直す
食生活もメンタル改善に影響があると言われている。
暴飲暴食は避け、栄養バランスを心がけることで、メンタル改善に効果的だ。
僕の場合は、まずお酒をやめ、加工食品は食べない、お菓子類や糖類は食べない。
食事は1日に多くて2回。うち1回は果物100~200gのみで、メインの食事は夜だけだ。
野菜、きのこ類、発酵食品をできる限り毎日食べる。
肉より魚。サバ缶はほぼ毎日食べる。
たんぱく質を1日に体重÷100g摂る。
1日200g程度の果物を食べる(それ以外の糖分はほぼ摂らない)。
メンタル改善には食事内容(栄養素)による効果もあると思うが、それに加えて「規則正しい生活リズム」をキープすることによって、メンタルが整うことによる改善も大きいのではないかと感じている。
未来や過去を考えない。今を生きる。
これはホリエモンこと堀江貴文さんも仰っていたのだが、未来のことを考えても、「将来・老後が不安だ」などとよくわからない不安に襲われることがあるし、過去のことを考えて「あの時こうしていればよかった」などと後悔しても、不安やストレスが大きくなるばかりで、どうしようもない。
将来のことなんて、誰にもわからない。過去も変えられない。
変えられるのは「今」だけなので、今のことに集中して生きていくしかない。
この考え方ができるようになると、だいぶメンタルも安定し、無駄なストレスから開放されると思う。
お金の不安をなくすための長期積立投資
上記の「未来や過去を考えない。今を生きる。」の内容と相反して矛盾しているように思うかもしれないが、将来を危惧せず今を生きるために、将来の不安を消すことも、ストレスフリーで生きることができるようになった一つの手段だ。
僕はこれまで資産運用などせず散財して生きてきてしまった。
そしてますます将来が不安になり、勝手にストレスを溜めて自虐的になってしまうことがあった。
そんな状態を解消できたのが、長期積立投資だ。
他人の目を気にしなければお金持っていようが持ってまいが関係ないとは言いつつ、現実問題としてお金の不安を解消するのはかなり効果的だった。
それにより、年収等を気にする必要がなくなった。
積み立てNISAで月3万円程度+iDecoで会社員であれば月2万円程度、合計5~6万円程度を積み立ていけば、20年間もあれば非課税で約2,000万円くらいにはなっているだろう。
老後2,000万円問題とかあるが、これだけで解決なので、将来を不安がることはない。
今を生きるだけだ。そう思えるようになった。
成功者、幸せってなんだろな
この記事で「成功者」という風に、分けている時点で、あまり良くないのかもしれない。
何をもって成功者かどうかは、本人にしかわからない。
他人からどう見えようが、どう思われようが、お金や地位があろうが、なかろうが、自分が幸せと思えるならそれでいいのだ。
他人のことなんて、どーでもいい。
自分は幸せだってアピールしなくたって、自分が幸せならそれでいい。
自分が幸せなら成功者?
成功者、そんな言葉も、どーでもいい。